久々にいってみますか、この企画! 気ままにクラシック
1回目は「明るい曲」、2回目は「暗い曲」をご紹介しました。今回は「不思議な曲」にしましょうか。
今日は語りますよぉ~。なぜなら数あるクラシックの中でイチバン好きな曲だから。長くなると思いますので時間のある方のみお付き合いください。ではでは・・・
ラヴェル作曲:『ボレロ』 です。
まぁ、この曲も超有名ですからみなさん絶対聞いたことがあるはずです。最近ではアレンジされてフィギュアスケートのテーマ曲になってますね。
実は私が始めてこの曲を聴いたのもフィギュアスケートでした。1984年サラエボで開催された冬季オリンピックで、イギリスのアイスダンスのペアがこの曲で演技をし、なんと審査員全員が満点を出しました。もちろん金メダル!まぁ、高校生のみなさんは影も形もない頃の話ですけどね・・・。それ以来すっかりこの曲のとりこになってしまいました。
さて、なぜこの曲が「不思議」なのかというと・・・
(その1) 曲の構成。
普通ならいろんなメロディの組み合わせで1曲になっているもんですが、この曲にはAメロとBメロの2つしか出てきません。演奏時間は15~16分ですが、この間2種類のメロディが様々な楽器によって延々と繰り返されるんです。違うのは最後の2小節だけ。
(その2) 楽器の使い方。
おそらく作曲者のラヴェルさんは「安定と不安定」を演出したかったのではないでしょうか。なぜなら、最初にフルートが登場しますが、普通フルートは高音域担当なのでこの音程で出てくるのはめずらしい(不安定)。次にクラリネット。これは守備範囲が広い楽器なのでこの音程でも大丈夫(安定)。途中でホルン、ピッコロ、チェレスタが登場し2つのメロディを奏でますが、ハ長調、ホ長調、ト長調という変な組み合わせ(不安定)、かと思えばオーボエの登場(安定)、やれやれ一安心と思ったら、次は音程の不安定なトロンボーンのソロだったり(不安定)・・・。トロンボーンは早い動きが苦手ですからメロディを、しかもソロで担当することはめったにありません。大体は3人くらいで和音を担当しています。だって考えてもみてください。あの伸び縮みする棒(スライド)で音出してるんですよ。まったく奏者泣かせの曲ですねぇ・・・。
(その3) ひたすら終わりへ向かってクレッシェンド!うーん、いさぎよい!!
最初はかすかに聞こえるくらいの小さい音で、フルートが出てきて「あ、曲始まったんだ」と気づくくらいです。それが最後には出演者全員参加で一気に盛り上げ、「いよいよオレ様の登場だぜー!」といわんばかりにシンバルの一発でビシッと終了。
とまぁ、他にもたくさん「不思議」があるのですが、こういったことを頭におきながら聞いてみると、もっと『ボレロ』を楽しむことができると思います。あ、それと、頭がさえてなかなか寝付けないというときに聞くと、ボレロの単調なリズムのおかげで眠れるようになったりもします。ぜひお試しを。
このCDも図書館にありま~す。
(最後まで読んでくださった方、大変お疲れ様でした。お付き合いありがとうございます!)
(小徳)